マンション共用設備(施設)も維持費は必要!
【元大規模修繕業界担当者が教える知って得する豆知識-Column.38】
マンションを購入するもしくは借りるとき、「共用設備(施設)」も選ぶときの大きなポイントではないでしょうか? 現在のマンションは様々な共用設備や施設は充実していますが、さらに付加価値の高い魅力的な共用設備を設置して、物件を探している人にアピールするマンションが増えています。
共用設備や施設が利用できるのはとても魅力的ですが、維持費が必要なのはもちろん経年劣化や損傷は避けられないので、大規模修繕計画にも含める必要があります。
そこで今回は、マンションの共用設備や施設の人気設備・不人気設備のご紹介と維持費や大規模修繕計画について説明していきます。
このページの目次
1. マンション共用設備(施設)の人気設備と不人気設備とは?
2. 共用設備(施設)も維持費はかかる!大規模修繕計画にも含まれる!
3. まとめ
1.マンション共用設備(施設)の人気設備と不人気設備とは?
マンションの共用設備(施設)とは、そのままマンション居住者なら誰でも利用できる共用の設備や施設のことです。
代表的な共用設備(施設)として、エントランスやエレベーター、駐車場といったものが挙げられます。
しかし、上記のような一般的な共用設備(施設)だけでは他のマンションとの差別化ができないため、今では多くのマンションで付加価値の高い魅力的な共用設備(施設)が設けられるようになっているのです。
そこで「どんな施設が人気で、逆にどの施設が不人気なのか?」気になる方もいるでしょう。
ここでは、現在マンションに設けられている共用設備(施設)の人気の設備と不人気の設備それぞれ5つずつご紹介します。
マンションで人気の共用設備(施設)
- 24時間ゴミ出しステーション
- 宅配ボックス
- 駐車場、駐輪場
- ゲストルーム
- 庭園・中庭
マンションで不人気の共用設備(施設)
- スパなどの温泉施設
- フィットネスジム
- ラウンジ・バー
- 屋内プール
- キッズルームやシアタールーム
以上、マンションで共用設備(施設)の人気の設備と不人気の設備をご紹介しましたが、見て分かる通り「人気のある設備は実用性があり、不人気の設備は実用性がない」ということです。
スパなどの温泉施設やフィットネスジムがあるマンションは確かに魅力的ですが、マンションに必要か?といわれれば疑問を感じる方は多いのではないでしょうか。
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2.共用設備(施設)も維持費はかかる!大規模修繕計画にも含まれる!
マンションの共用設備や施設は主に総戸数の多い大規模のマンションで設置されています。
人気設備・不人気設備として5施設ずつご紹介しましたが、人気の設備も維持費は必要になりますが、不人気の設備は維持費が高いというデメリットも持ち合わせています。
このような共用施設の維持費は、居住者から納められる管理費や共益費から賄われます。
そこで、共用設備や施設が充実しているマンションは管理費が高くなるのでは?と気になる方も少なくないでしょう。
しかし、共用施設が整っているマンションは総戸数が多いため、基本的な維持管理に対して1戸当たりの負担が少なくなります。
それに伴い、共用施設の維持費が管理費に上乗せされても、最終的に一般的な共用施設しかない中・小規模マンションの管理費とそれほど変わらない結果になります。とはいっても、共用施設が充実しているマンションは維持費が管理費に上乗せされているのは事実です。
また、マンションでは一般的に12年~15年周期で大規模修繕工事が計画されます。
大規模修繕は建物に生じた経年劣化や損傷を修繕する工事です。
仮に12年周期で計画しているとして、共用設備は1回目の大規模修繕では大掛かりな修繕は必要ないと思いますが、2回目以降の大規模修繕になれば、経年劣化や損傷、不具合が発生し修繕が必要になる時期だと考えられます。
そこで、共用設備や施設が充実しているマンションでは、2回目以降の大規模修繕計画の中に共用設備(施設)の修繕も含める必要があります。
3.まとめ
マンションには様々な共用設備や施設はありますが、今では付加価値の高い魅力的な施設が充実したマンションが増えています。
今回、人気・不人気の共用設備それぞれ5つずつご紹介しましたが、「人気のある施設は実用性があり、不人気の施設は実用性がない」という傾向があります。
このような共用設備や施設は維持費が必要になり、居住者が納める管理費や共益費から賄われています。
そして、最後に説明した通り、マンションでは12~15年周期で大規模修繕が計画されますが、2回目以降の大規模修繕の中に共用設備も含めた形で計画しておきましょう。