大規模修繕では事前の「修繕設計」が重要!基本的な進め方を解説

大規模修繕では「修繕設計」が重要!基本的な進め方を解説

大規模修繕では「修繕設計」が重要!基本的な進め方を解説

一般的な分譲マンションでは12年~15年周期で大規模修繕工事が実施されます。
大規模修繕工事は準備段階から工事が完了するまで2年~5年程度の時間がかかります。

そこで、工事を成功させるためには、何にでも当てはまりますが準備段階が重要です。その中でも特に施工会社を選定するまでの「修繕設計」が重要視されています。

とはいっても、修繕設計で何をすればいいのか分からない方は意外に多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、マンション大規模修繕での修繕設計の重要性と準備段階および修繕設計の基本的な進め方をご紹介します。

このページの目次

1.大規模修繕では準備段階の「修繕設計」が重要!

大規模修繕工事はおおむね12年~15年周期で実施されるマンションの一大行事です。
通常、マンション管理組合が作成する長期修繕計画の中で計画され、早くて2年前から遅くても1年前から準備を始める必要があります。

準備の進め方は次項で詳しく説明しますが、準備段階の中でも「修繕設計」が重要になります。
修繕設計は「マンションをどのように守っていくのか」、大規模修繕工事の実施計画を立てることを意味しています

具体的には「どこの修繕をどの範囲で、どんな材料を使って、どのような方法・工法で、どれくらいの費用で実施するのか」を計画することであり、この修繕設計を曖昧に行っていると後々問題が発生する可能性があります。

修繕設計に関しては専門的な知識が必要になるので、基本的な作成はコンサルタント会社などに依頼します。
しかし、全て任せてしまうと仕上がりや工事費用などの面で食い違いが発生する可能性があるので、ある程度方針が決まったらマンションの修繕委員会および管理組合の理事会でしっかりチェックするのが重要になります。

1-1.マンション大規模修繕工事での修繕設計4項目

そこで「修繕設計で何をすればいいのか?」については、大きく以下の4つの項目を行うようになります。

マンション大規模修繕工事の4つの修繕設計

➀修繕内容および方法・工法の検討
建物診断と居住者アンケートの結果を基に、修繕項目および範囲、修繕工法、使用材料の検討を行います。

➁概算工事予算の算出
➀の検討結果を基に概算工事費用を算出していきます。

➂図面、仕様書などの作成
概算工事費用の算出とともに、大規模修繕での図面(平面図・立面図など)および仕様書(共通・特記仕様書など)の作成を行います。

➃見積要領書の作成
図面・仕様書が完成したら、施工会社に見積もり依頼をするための「見積要領書」を作成します。

以上の4つの修繕設計は準備段階の流れの中でも重要なポイント。この工程を疎かにしてしまうと予算不足などのトラブルが発生する危険があります。次の項で準備段階の流れとともに修繕設計の基本的な進め方を詳しくご説明いたします。

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2.大規模修繕での準備段階および修繕設計の基本的な進め方

マンション大規模修繕では修繕設計が重要。とはいっても進め方が分からない方もいるのではないでしょうか。
そこで、この項では大規模修繕工事の準備段階および修繕設計の基本的な進め方をご紹介していきます。

2-1.準備段階➀ マンション内の体制を整える(コンサルタント会社の選定)

大規模修繕工事は計画されている時期の早くて2年前から遅くても1年前から準備を始めます。
そこで最初に大規模修繕を計画通りに進めるための体制作りから始めますが、その際マンション内で立ち上げるのが「修繕委員会」です。

修繕委員会はマンション居住者で構成する大規模修繕を進めるための専門委員会になります。
修繕委員会の人数に決まりはないですが、一般的に公平性を期すために幅広い年代から5~10人程度の委員を選定します。

その修繕委員会の立ち上げと同時に、大規模修繕工事では専門知識が求められるケースが多いため、パートナーとしてコンサルタント会社を選定します。

コンサルタントは一般的に「一級建築士事務所」、「設計事務所」、「コンサルタント専門会社」、「管理会社」から選定しますが、パートナーとして信頼できるコンサルタント会社を選ぶことが重要になります。

2-2.準備段階➁ 建物診断および居住者アンケートの実施

それから大規模修繕工事の着工3~4ヶ月前を目安に建物診断と居住者アンケートを実施します。

建物診断はマンション各部の劣化や損傷、不具合などをチェックして現状を把握するために実施する調査診断になり、主に目視調査(打診調査含む)と完成(竣工)図面や修繕履歴などの書類調査を行います。

その建物診断と合わせて実施するのが居住者アンケートです。
マンション居住者に対して生活の中で感じている住戸や共用部分の不具合をアンケート形式で調査します。

居住者アンケートは、専門家が落としがちな不具合を発見するための有益な情報源になるとともに、居住者に大規模修繕工事に対する意識を持ってもらうことも実施する目的になります。

2-3.準備段階➂ 修繕設計1:修繕内容および方法・工法の策定

ここからの手順が修繕設計になりますが、建物診断および居住者アンケートの結果をもとに修繕項目および範囲や工法などを策定していきます。

この段階ではパートナーとして選定したコンサルタント会社の協力を仰ぎながら以下の項目を検討していきます。

修繕内容や方法の検討ポイント

・修繕項目および範囲
・修繕工法
・修繕に使用する材料

簡単に説明すれば、マンション内のどの部分に対してどんな工法で工事を実施するのか、またどんな材料を使用するのかを検討していきます。その際、使用材料については耐用年数や単価を考慮して、できるだけ完成後のメンテナンスの負担が少ない材料を検討する必要があります。

2-4.準備段階➃ 修繕設計2:概算工事予算の算出

修繕内容や工法、材料がある程度決まったら、コンサルタント会社に依頼して概算工事予算を算出していきます。
一般的なマンション大規模修繕の工事範囲として以下の項目が挙げられます。

マンション大規模修繕の一般的な工事範囲

・外壁:下地補修工事、タイル補修・貼り替え工事、塗装工事
・屋上:防水改修工事
・共用部廊下・階段・バルコニー:床防水改修工事
・鉄部:錆(さび)部や塗装剥離部の塗装工事
・設備:電気、給排水、ガスなど

この概算工事予算は、建物診断の結果(劣化状況・数量)と居住者アンケートの結果(修繕要望)を反映して算出するのが基本です。

修繕項目ごとに工事数量を算出したものに単価を入れて概算工事予算を算出していきますが、コスト削減案も合わせて検討する必要があります。コスト削減は各工事の工法や材料の見直しを図りながら行います。

その際、長期修繕計画の資金計画(修繕積立金)の確認も忘れてはいけません。

2-5.準備段階➄ 修繕設計3:設計図書の作成(基本設計及び仕様書)

概算工事予算の算出とともに大規模修繕の図面や仕様書の作成を行います。
図面や仕様書の作成はコンサルタント会社に依頼しますが、一般的に以下の図面や仕様書が作成されます。

マンション大規模修繕で作成する図面・仕様書

・平面図、立面図
・共通仕様書
・特記仕様書
・仕上げ表 など

その他に耐震補強やバリューアップ工事などを実施するときはその図面も合わせて作成します。

マンション側(修繕委員会など)は図面自体の良し悪しの判断はできないと思いますが、最低でも必要な設計図書などが全て揃っているか確認しましょう。

2-6.準備段階➅ 修繕設計4:見積要領書の作成

ここまでの進めてきた内容を基に「見積依頼書」の作成をこちらもコンサルタント会社に依頼します。
見積要領書は施工会社に見積もりを依頼するときに公平を期すために作成するもので、主に以下のような項目を記載します。

見積要領書の記載事項

・工事名
・工事場所
・工事概要
・見積もりの提出先および提出部数
・提出物(工程表、工事体制など)
・質疑期限および回答期限
・契約書式
・支払い条件
・共通特記事項

マンションの修繕委員会では作成した見積要領書の工事概要や支払い条件などはしっかりチェックする必要があります。

2-7.準備段階➆ 施工会社の選定

ここまでの準備が終わったら準備段階の最後に大規模修繕の施工を依頼する施工会社を選定します。
マンション大規模修繕の施工会社は大きく以下の3種類の会社から選ぶようになります。

マンション大規模修繕の施工会社の種類

・ゼネコン(総合建設会社)
・マンション大規模修繕の専門会社
・管理会社(施工部門がある管理会社)

選定までの流れは以下の通りです。

マンション大規模修繕の施工会社選定までの流れ

➀施工会社を公募などで募集
➁見積依頼会社の絞り込み
➂見積依頼(見積要領書や設計図書などの配布)
➃見積書の徴収および審査

基本は以上のような流れになりますが、施工会社を選ぶときのポイントなどは「大規模修繕の施工業者の探し方と選ぶときのポイントを解説https://large-scale-repair.com/list/vendor/)」こちらで詳しく説明しているので是非ご覧ください。

以上の準備段階➂~➅の修繕設定はコンサルタント会社と協議しながら入念に進めますが、全てコンサルタント会社に一任するのは禁物です。

この工程をしっかり協議しないと予算不足などのトラブルが発生する可能性があります。

3.まとめ

今回は修繕設計の重要性と準備段階の進め方をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?
ビジネスを含めた何事においても準備は重要であり、マンションで実施する大規模修繕工事でも準備は入念に行う必要があります。

準備段階として7つの工程に分けて説明しましたが、特に準備段階➂~➅の修繕設定はコンサルタント会社と協議しながら入念に進める必要があります。

大規模修繕工事はある程度の費用をかけて行うマンションの一大イベントなので、コンサルタント会社の協力を仰ぎながら失敗しないように準備を進めていきましょう。

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