マンションの「外構」とは?大規模修繕に伴う外構の種類と工事内容

マンションの「外構」とは?外構の種類と工事内容を解説

マンションの「外構」とは?大規模修繕に伴う外構の種類と工事内容

マンション大規模修繕は主に建物に生じた劣化や損傷の修繕を行いますが、「外構」も工事範囲に含まれます。

外構という言葉は聞いたことがあると思いますが、マンションの外構がどのエリアを指しているのか分からない方もいるのではないでしょうか。 マンションの外構とは、簡単にいえば建物外回りにある施設を指し、駐車場やネットフェンス、植栽などが外構になります。

また、外構は別の呼び方で「エクステリア」とも呼ばれ、建物の外壁と同じようにマンションの顔になるエリアです。 ここからは、マンションの外構(エクステリア)とは?の説明と、外構の種類とそれぞれの標準的な工事内容をご紹介します。

1.マンションの外構(エクステリア)とは?修繕目安を解説

マンションの外構(エクステリア)とは?修繕目安を解説

マンションは建物のほかに、マンションで違いはありますが敷地内に色々な外構や付帯設備が設けられています。
外構を簡単にいえば建物外回りのエリアに設置される施設を指します。

この項では、マンションの外構やエクステリアとは何なのかの説明と、外構の種類やそれぞれの修繕目安をご紹介していきます。

1-1.マンションの外構(エクステリア)は建物外回りのエリア

大規模修繕といえば建物を修繕するイメージはありますが、外構も劣化の程度によって工事に含まれるケースがあります。
言い方を変えれば、外構に劣化や損傷がなければ工事は行われません。

その外構とは、先程も簡単に説明した通り、マンション敷地内の建物外回りのエリアに設置された施設を指します。
標準的なマンションでは、主に以下の施設が外構に設けられています。

マンションにおける外構の種類

・敷地内の車路
・アスファルト舗装の駐車場
・機械式駐車場
・自転車置き場
・エントランス回りのインターロッキング
・コンクリート塀
・門扉
・敷地外周のネットフェンス
・排水溝および排水枡
・植栽(木や植え込み)
・遊具施設 など

以上の施設が外構になりますが、別に「エクステリア」とも呼ばれています。

外構とエクステリアはどちらも建物外回りの施設を意味していますが、エクステリアは建物外回りの施設を包括的に捉える意味で使われる言葉です。外構は塀やフェンスなど個々の施設を指しており、解釈としては「エクステリアを構成しているのが外構」ということになります。

余談でしたが、マンションの外構とは「建物外回りに設置された施設」ということだけでも覚えておきましょう。

1-2.外構の耐用年数および修繕目安

マンションの外構施設も建物の外壁や屋上と同じように、紫外線や気候の変化の影響を受け続けているため、経年劣化や損傷は避けられません。外構はマンションの顔になる施設なので、劣化や損傷が激しいときはその都度補修が必要になります。

ここでは、先程ご紹介した外構施設の一般的な耐用年数をご紹介します。もちろん立地環境で異なるのであくまで目安としてご覧ください。

マンションにおける外構の耐用年数

・アスファルト舗装:15年
・コンクリート塀:15年
・門扉:10年
・自転車置き場:7~10年
・ネットフェンス:10年
・排水溝:15年

主な外構施設の耐用年数は10~15年程度になり、実際に10年以上何もメンテナンスしていなければ、コンクリートの劣化が進むほか、鉄部に関しては塗装の剥がれや錆(さび)が発生します。

そこで、一般的な12周期で大規模修繕工事を計画しているマンションは、1回目(築12年目)に外構の修繕もしくは取替を計画に入れておく必要があります。

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2.大規模修繕に伴う「外構」の修繕工事内容

大規模修繕に伴う「外構」の修繕工事内容

マンション敷地内の外構施設の多くは10~15年が耐用年数になります。 劣化や損傷が激しいときはその都度補修を行いますが、多くの外構施設は大規模修繕に合わせて修繕工事を行います。

ここからは、主な外構施設に対して行われる工事内容をご紹介いたします。

2-1.敷地内車路および駐車場のアスファルト舗装補修およびライン引き

マンション敷地内のアスファルト舗装の車路や駐車場は、経年劣化によって舗装の剥がれや勾配不良で水溜りが発生してきます。
また、駐車場に関しては駐車ラインが消えてしまい、駐車の仕方などでトラブルが発生するケースが多々あります。

そのアスファルト舗装の劣化に対して行う補修には、大きく以下の3種類の方法があります。

アスファルト舗装の補修方法

・パッチング:劣化した箇所にアスファルトを被せて補修する
・オーバーレイ:舗装の広い範囲にアスファルトを被せて補修する
・打ち替え:既存の舗装を撤去して、新たにアスファルト舗装を行う

既存アスファルト舗装の劣化・損傷状況に合わせていずれかの方法で補修工事を行います。
駐車場に関しては、アスファルト舗装の補修が完了したら駐車ライン引きを行います。

2-2.エントランス廻りなどインターロッキング修繕工事

マンションのエントランス回りには、インターロッキングがよく使われています。
インターロッキングとは、建物の周囲に敷き詰められる波型や四角のコンクリートブロックを指し、コンクリート舗装よりも柔軟性が優れている特徴があります。

ブロック間の目地に砂を充填して、ブロックを噛み合わせながら敷き詰められているため、経年劣化によってブロックが浮き沈みして凸凹になってしまいます。法定耐用年数は15年です。

そのインターロッキングの補修方法は、一旦インターロッキングを剥がして土壌の下地調整を行うとともに、ひび割れなどをあるブロックを取替えます。そして、再度目地に砂を充填しながらインターロッキングを敷き詰めていきます。

2-3.機械式駐車場の耐用年数および修繕目安

マンションの敷地に機械式駐車場を設置しているマンションは多いのではないでしょうか。
機械式駐車場は小スペースで複数台の車が駐車でき、盗難などの被害にあわないメリットがある一方で、維持費や修繕費が高く、車の出し入れに時間がかかるデメリットがあります。

機械式駐車場の維持費の相場は「1年:10,000~12,000円/台」とされ、例えば50台駐車できる機械式駐車場を設置していれば、単純に1年で50万円~60万円の維持費が必要になるのです。

その機械式駐車場の耐用年数は構成する設備で異なり、駐車装置は20~25年、昇降装置は10年~15年、安全装置に限っては5年程度でそれぞれ補修もしくは取替が必要になります。実際、設置年数が15年を超えると故障する頻度が増えるといいます。

基本的に設置年数15~20年程度で機械式駐車場のリニューアルを計画しなければなれません。
その方法はマンションの駐車ニーズに応じて、新設(入れ替え)、設備の取替え、撤去という3つの選択肢があります。

そこで、地域で異なりますが、既存の機械式駐車場を解体して平置きの駐車場に変更するマンションは多いといいます。

先程も説明した通り、機械式駐車場は維持費や修繕費が高額です。
既存の機械室駐車場を解体してアイファルト舗装の駐車場に変更する費用はかかりますが、長期的に考えれば機械式駐車場よりも平置き駐車場の方が維持費などの経費が軽減できます。

まずはマンション内の駐車ニーズをしっかり分析して、2回目の大規模修繕に合わせて機械式駐車場のリニューアル計画を立てておきましょう。

2-4.物置・自転車置き場の修繕目安および工事内容

ほとんどのマンションは敷地内に物置や自転車置き場を設置しているのではないでしょうか。

物置や自転車置き場は基本的に鉄製なので、経年劣化によって塗装の剥がれや錆(さび)が発生します。
耐用年数は7~10年程度とされていますが、実際それくらいの時間が経過すれば各所に塗装の剥がれや錆は発生するものです。

そのため、物置や自転車置き場の修繕は主に塗装工事が施されます。
物置の扉や自転車置き場の鋼材や照明器具など、塗装の剥がれや錆が発生している箇所を塗装していきます。

また、大規模修繕に合わせて物置の不用品や自転車置き場の放置自転車なども廃棄してもらいましょう。

2-5.植栽は定期的な剪定が重要

多くのマンションには外観を彩る木や植え込みなどの植栽が植えられています。
その植栽はマンションを彩るものであり、枯れや枝折れがあれば逆に景観を損ねてしまいます。

そのため、植栽を植えているマンションでは定期的な剪定が重要です。立地環境で異なりますが、半年ないし1年に1回は剪定作業をしておく必要があります。

その植栽は、大規模修繕工事の施工中は注意が必要です。
大規模修繕では建物周囲に外部足場を設置するほか、養生シートで長期間覆われた状態になるので、植栽が日照不足や水不足、洗浄液などの影響で枯れてしまうリスクが高くなります。

工事が始まる前に工事に支障がある枝を剪定するほか、低木は一時撤去して工事終了後に植え直すといった対策を取りましょう。このような対策は基本的に施工業者に依頼します。

2-6.遊具設備の種類と修繕目安

敷地が広いマンションの中には遊具設備を設置しているケースがあります。
遊具設備と一口にいっても色々な種類があります。一般的な遊具設備として、ブランコやすべり台、砂場などがあり、砂場は砂ですが、その他の遊具設設備は鉄や木、プラスチックなどが素材として使われています。

遊具設備の耐用年数は素材によって異なり、木製・プラスチック製で10年、金属製で15~20年が修繕もしくは取替目安になります。ただし、ブランコについては定期的にボルトの緩みなどのチェックは行いましょう。

また、遊具設備も機械式駐車場と同じように、必要ない遊具設備を廃棄して違う用途で利用した方が良いケースがあります。
マンション内の子供の人数や利用ニーズを分析して、不要な遊具設備は廃棄しましょう。

以上、主な外構施設の修繕目安と工事内容を説明しましたが、まずは劣化状況を確認したのち、マンション内の利用ニーズを分析しながらベストな方法で修繕もしくは取替工事を実施しましょう。

3.まとめ

マンション大規模修繕は建物の劣化の修繕を行うだけでなく、外構も劣化状況に応じて補修工事を行います。
外構は建物外回りに設置された施設を指し、その包括的なエリアをエクステリアと呼びます。

設置される外構施設はマンションで異なりますが、それぞれ耐用年数や劣化状況に応じて大規模修繕に合わせて修繕や取替を行います。ただし、外構はマンションの顔になる部分なので、大規模修繕の機会だけでなく、定期的にチェックして劣化や損傷が激しいときはその都度補修するようにしましょう。

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