ちょっと待って!その大規模修繕ご注意を!

代表的な4つの危険ポイントを紹介

マンションの大規模修繕は大きな工事代金が掛かる分、しっかり検討した上で修繕計画を決めていく必要がありますが、大規模な工事になるほどリサーチする情報量も多く、知識のない組合員にとっては大変な作業になることかと思います。

すると、管理会社や設計コンサルタント、施工会社などに任せっきりになってしまうことも、しばしばあるのではないでしょうか。

しかし管理会社などに任せっきりにしてしまうと、談合や癒着、リベートなど、管理組合の知らないところで無駄な費用が上乗せされているかもしれません。今後の大規模修繕工事で損をしないためにも、今回は代表的な4つの注意点についてご説明します。

このページの目次

危険ポイントその1:管理会社に任せっきりの大規模修繕工事

よくあるパターンとして、管理会社が実権を握り修繕工事の方向性などを主導しているケースがあります。

この場合、管理組合は管理会社に任せっきりとなり、明らかな不備がない限りは中々気づきにくいものです。一見、信頼のおける管理会社であれば問題ないように思えますが、不要に工事費用が掛かっていることもあるので、信頼している管理会社であっても、必ずしも任せっきりにしてはいけません。

例えば、本来なら管理組合が直で工事会社に依頼すれば1億円ほどで済んだ工事内容が、管理会社に任せっきりにしたために、1億数千万円もかかってしまうというケースもあったそうです。

危険ポイントその2:管理会社や理事による癒着

管理会社と施工会社、施工会社と理事など、管理組合に情報が通らないところで癒着が起きているケースは多々あります。

例えば施工会社と理事が組んでリベート(キックバック)を行っているケースでは、本来2,000万円の工事金額であるのに、施工会社と理事が組んで2,200万円の金額で管理組合に発注します。この差額の200万円を理事個人が受け取って、施工会社と個人で表に出さずにやり取りをするといったケースもあったようです。

他にも流行りのゲーム機などの高価な物品や食事をおごられたケースなど、様々なかたちでリベートが横行している可能性があります。管理会社に任せっきりではないか、施工会社がやたらと主導権を握っていないか、理事が全てを決めていないか、注意して動向を観察する必要があるでしょう。

危険ポイントその3:マンションで様々に起こりうる談合

業者間、理事と業者間など様々な状況で癒着が起きますが、中でも施工会社間で行われる談合については注意が必要です。談合は本来「話し合いをすること」という意味で、そこまで悪い意味の言葉ではありません。しかし修繕工事の競争入札において、不公正な話合いによって談合が取り行われるケースもあり、その場合においては悪いものとして捉えられます。

実際に合ったケースでは、管理会社が主導で競争入札をかけて談合が行われたようです。管理会社が施工会社のリストアップを行い、3社の入札があったそうですが、それぞれの会社が一様に8,000万円前後の工事金額で見積もりを出します。一見すると大体同じ金額で公正な入札に思えますが、3社と管理会社間で談合が行われたようで、本来は7,000万円ほどで行える工事であった可能性もあるのです。

このようにして管理会社が主導で行い、談合が裏で取り行われるケースもあるようです。他にも、コンサルタント業者(設計事務所など)の主導で競争入札が行われることもあり、様々な状況下で談合は起こりえるので、細心の注意を払い業者の動向に目を配る必要があります。

危険ポイントその4:見積り金額が異様に高いまたは低い

これまで述べられているようにリベートや談合が行われている場合、業者の不公正な行為に関する情報が管理組合に入る可能性は低いでしょう。そこで、得られる情報には常に注意しなければなりません。なかでも見積書や内訳書に記載のある工事内容、数量、単価については適正なものかどうかを判断する必要があります。談合の件もあるので、管理会社がピックアップした業者だけでなく、公募や紹介サイトなど他のルートも使って、他社の見積金額の比較を行うことも重要です。

複数社の見積金額を比較して、異様に高額な提案がある場合や他社に比べてあまりにも低すぎる場合には、一度業者に確認を取りつつ工事内容と金額を精査すると良いでしょう。工事の一部を行わない場合、施工方法を変える場合、物件の条件などによっても、業者ごとの提案する金額には多少開きは出ますが、往々にして高すぎることも無いですし、低くなりすぎることも無いと言えます。

まとめ

ここまで大規模修繕工事を行う前に注意いただきたい4つのポイントをまとめてきましたが、管理会社にして必ずしも不正を行っているわけではありません。過不足の無いように、丁寧な対応をするために、不要ともとれる工事内容が含まれたり、経費が掛かることもあるので、一概に管理会社が悪いわけでは無いのです。また、施工会社や設計コンサルタントについても同様に、必ずしも不正ばかりが横行しているわけではないことも念頭に置く必要があるでしょう。

ただし、不正を行っている業者がいることも事実なので、損をしないように業者から提出のあった内訳書など資料にはしっかりと目を通し、 分からない点については、細かいところまで確認をとっていただくことが重要かと思われます。初めての大規模修繕では分からないことも多いかと思いますので、そういった場合には管理会社に了解を得た上で他社の提案内容を比較し、検討することをお勧めします。

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