タワーマンションの大規模修繕はとても難しい!想定される懸念

タワーマンションの修繕はとても難しい!想定される懸念

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先日、2019/5/22(水) のyahooニュースの記事の中に「憧れのタワマンは「時限爆弾」 マンション管理士が警鐘」という記事を見かけました。その内容はタワーマンションの大規模修繕についてマンション管理士が感じている懸念をまとめて紹介しているものだったので、大規模修繕に関係する情報の一つとして今回ご紹介します。

タワーマンションは全国の主に都区部で数多く建設され、2000年に入ってから急激に増加しました。タワーマンションもほかの建物と同じように経年劣化は避けられず、おおよそ12年周期で大規模修繕を計画する必要があります。

そこでこの記事では大規模修繕支援センターとして、タワーマンションの大規模修繕を実施するときどんな問題や懸念があるのか見解をまとめてみました。

タワーマンションの大規模修繕が近いオーナー様や修繕委員会の方、またはこれから購入を予定している方にとって把握しておいた方が良いトピックなので、ぜひ参考にしていただければと思います。

1.タワーマンションの大規模修繕工事はとても難しい!

タワーマンションとは、一般的に高さが60m以上、およそ20階建て以上のマンションを指し、何m何階という定義はありません。

そのタワーマンションもほかの建物と同じように、太陽光や季節の温度差、雨風、などによって劣化や損傷が生じてきます。 通常、中低層のマンションでは長期修繕計画が立てられ、一般的に12年周期で大規模修繕を実施しています。

当然、タワーマンションも12周期とは限らないものの大規模修繕が計画しなければなりませんが、タワーマンションの大規模修繕は修繕計画がとても難しいのです。

1-1.タワーマンションの大規模修繕が難しいワケ

タワーマンションの特徴として、物件ごとに個性が強調され独特なデザインが採用されています。
最先端の建築技術によって建設されていることも多く、タワーマンションの大規模修繕は「オーダーメイド」に近い修繕計画が求められるのです。

また、30階以上のマンションになれば高さが90mを超えるため、中低層マンションで採用される工法が使えず、超層階に対応した工法を検討なければなりません。

中でも外壁改修を行うためには足場を必ず設置しますが、この足場計画がタワーマンションでは最も大変になります。
中低層マンションの大規模修繕は一般的に「枠組足場」と呼ばれる足場を設置します。しかし、枠組足場は20階程度までは設置できますが、それ以上の高さになれば設置できません。

そのため、30階を超えるようなタワーマンションでは主に次の2つの工法が採用されます。

タワーマンションの大規模修繕における足場計画

・ゴンドラ
マンション屋上にゴンドラを吊り下げる。
100mを超える超高層マンションになると強風でゴンドラが揺れて外壁を損傷する危険がある。

・移動昇降式足場
地上から建物に沿って鉄製のレールを設置して、そのレールに合わせて足場を組みます。
そして、工事の進行に合わせて足場を上下して工事を行う工法です。

タワーマンションでは通常の足場が設置できないケースが多く、ゴンドラまたは移動昇降式足場を設置して工事を行います。
さらに、ゴンドラや移動昇降式足場を設置するといっても、建物の形状に合わせてオーダーメイドで計画しなければなれません。

中低層マンションの大規模修繕とは異なり、タワーマンションは戸数も多く、建物の形状も様々なので修繕計画がとても難しいのです。

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2.タワーマンションは工事費が高い!修繕積立金不足が懸念される

通常、マンションは入居している居住者から毎月「修繕積立金」を支払ってもらい大規模修繕に備えています。
また、マンションは修繕積立金とは別に「管理費」も納めるようになっています。

そこで、タワーマンションの大規模修繕で懸念されるのが「修繕積立金の不足」です。

実はタワーマンションの大規模修繕にかかる費用は「通常のマンションの1.5倍~2倍程度必要」だといわれています。
その大きな理由は、タワーマンションは戸数が多いことと、前項で説明した通りすべてオーターメイドで修繕計画を立てる必要があるからです。

一般的なマンション大規模修繕の目安は「一戸あたり75~100万円」ですが、タワーマンションは通常マンションの1.5倍~2倍程度必要になるので「一戸あたり112~200万円」と想定されます。

そこで、例えば40階建てのタワーマンションで総戸数500戸であれば、単純計算で「500戸 × 112~200万円 = 56,000~100,000万円」と、最低でも6億円~10億円程度必要になります。

2-1.タワーマンションは2回目の大規模修繕が危険

一般的な12年周期で大規模修繕を計画しているタワーマンションでは、12年目の1回目の大規模修繕は工事範囲が少ないと考えられるので、修繕積立金の範囲内に納めることでできるでしょう。

しかし、大問題なのが24年目の2回目以降の大規模修繕です。
24年も経過すれば建物のいたる所に劣化や損傷が発生してくるので、大規模修繕の工事範囲も当然広くなります。

中でも外壁改修が必要になれば特別な足場計画が必要になるのでさらに工事費が高騰していき、その結果、修繕積立金の不足が発生してしまいます。そこで、修繕積立金の不足が発生したときの対応として最も多いのが「修繕積立金の範囲内でできる工事のみ行う」というものです。

工事範囲を狭めることで予算不足は解消できますが、予期せぬ危険が待ち構えています。それは事項にて。

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3.資産価値の低下を招く危険がある!

前項の続きになりますが、修繕積立金が不足したとき「修繕積立金の範囲内でできる工事のみ行う」という対応をした場合、資産価値の対価を招く危険があります。

通常、マンションの資産価値は周辺環境や地価の動向で左右されますが、建物の状態も大きく影響します。
そこで、修繕積立金が不足して工事の範囲を狭めることで、建物の美観が損なわれてしまえば資産価値の低下を招いてしまいます。

外壁はもちろん、正面玄関部分の外構施設やエントランスホール、照明、エレベーターなど、正常に使用できる状態に保つことが重要になります。

4.まとめ

タワーマンションも他の建物と同じように経年劣化は避けられず、おおよそ12年という周期で大規模修繕を行わなければ資産価値の低下を招いてしまいます。

しかし、タワーマンションでの大規模修繕はオーダーメイドの修繕計画が必要になり、工事費も通常の1.5倍~2倍の費用がかかると想定されています。それに伴い、2回目以降の大規模修繕では修繕積立金の不足も懸念されるため、長期修繕計画の中で修繕積立金の見直しを定期的に行う必要があります。

このようにタワーマンションの大規模修繕には難しい問題はありますが、今後タワーマンションで大規模修繕を予定している方で何かお困りごとがあれば大規模支援センターにお気軽にご相談ください。

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