完成検査の手直し確認までが大規模修繕工事!完成時の流れを解説

完成検査の手直し確認までが大規模修繕工事!

完成検査の手直し確認までが大規模修繕工事!

マンション大規模修繕は、準備から工事が完了するまでおよそ1年の月日をかけて行う、マンション最大のイベントです。

その大規模修繕工事が完了したら一般的に「竣工(完成)検査」を行います。
その際、ただ検査を実施すれば工事が終わるわけではなく、完成検査時に指摘した、手直しを確認するまでが大規模修繕工事になります。また、手直し確認が終われば引き渡しになりますが、施工業者と完成図書や引渡書類を取り交わさなければなりません。

といっても、初めて大規模修繕工事を実施する、もしくはこれから完了するマンションの関係者の方の中には、完成時の手続きの流れが分からない方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は、大規模修繕の完成時にやることとして、完成時の流れや手直し確認の重要性についてお話ししていきます。

このページの目次

1. 大規模修繕工事の完成時にやること!手直し確認は正確に!

大規模修繕工事の完成時にやること!手直し確認は正確に!

マンションに限らずどんな建物も、季節の温度変化や太陽の紫外線の影響によって経年劣化が発生するほか、地震や台風などの自然災害によって、建物が損傷するケースも多々あります。

そこで、発生する劣化や損傷を修繕するため、一般的に「12年周期」で実施するのが「大規模修繕工事」です。
大規模修繕は早くて2年前、遅くても1年前から準備を始め、工事が完了するまで様々な関係者が携わり、工事が成功するために尽力します。

そこで大規模修繕工事では、工事中の品質管理はもちろん完成時の手続きを的確に行う必要があります。
ここからは、大規模修繕工事の完成時にやることとして、完成時の一連の流れをご紹介しますが、中でも検査の手直し確認が重要なポイントになります。

1-1. 完成時にやること➀ 施工業者の社内検査

大規模修繕の工事内容が一通り完了したら、一般的に施工業者が「社内検査」を実施します。この社内検査にマンション側は立ち会う必要がなく、施工業者の品質管理部門の担当者が検査を行います。

品質管理部門の担当者が工事範囲を一通りチェックし、手直しがある箇所には印を付けて連番を振っていきます。
そして、手直しを行ったのち、番号に沿って的確に手直しが行われているか品質管理部門の担当者が現場代理人とともに確認を行います。

1-2. 完成時にやること➁ 完成(竣工)検査の実施

施工業者の社内検査および手直しが完了すれば、日程を調整して完成(竣工)検査を実施しますが、外壁などの確認のために足場を解体する前に行うのが一般的です。

完成(竣工)検査には、施工業者から現場代理人および社内検査担当者、マンション側は設計監理を依頼しているコンサルタントのほか、マンション管理組合および理事会の代表者も立ち会う必要があります。

その完成(竣工)検査でも、社内検査と同じように手直しがある箇所には、印を付けて連番を振っていきます。

また、完成(竣工)検査の実施にあたっては、設計図・工事仕様書・工事記録写真・打合せ議事録・使用材料一覧・社内検査報告書などの資料を施工業者が用意するので、現場検査とともに書類検査として、完成時の引渡書類の確認も合わせて行います。

1-3. 完成時にやること➂ 指摘事項の手直し確認

完成(竣工)検査で指摘した項目に対して、施工業者が手直しを実施します。 そして、指摘事項の手直しが完了したら、的確に手直しが行われているか現場代理人の立会いのもと、コンサルタントの担当者とともにしっかり確認します。

指摘事項に対して的確に手直しが行われていない場合、引き渡しが終わったあとで、漏水などのトラブルが発生する可能性もあるので、手直し確認は的確に行う必要があります。

この完成(竣工)検査の手直し確認が終われば、マンション大規模修繕工事は無事完了です。

1-4. 完成時にやること➃ 完成図書および引渡書類を取り交わす

手直し確認が終わって工事が完了したら、施工業者と完成図書および引渡書類を取り交わします。施工業者によって多少異なりますが、一般的に以下の書類を取り交わします。

マンション大規模修繕の主な完成図書・引渡書類

・工事完成届
・工事引渡書
・竣工(完成)図面および仕様書(変更含む)
・工事施工計画書
・各種保証書(保証期間は要チェック)
・工事記録写真
・打合せ議事録
・社内検査報告書
・使用材料一覧(カタログ添付)

図面や施工計画書などの工事に関する書類は、キングファイルにまとめて正・副の2冊作成してもらい、マンション側が正・施工業者側で副をそれぞれ保管します。それぞれ保管しておくことで、引渡しが終わったあと何かしらトラブルが発生したときも、迅速に対応できるようになります。

施工業者と引渡書類を取り交わしたら、あとは支払い条件に応じて施工業者に工事費を支払えば全て完了です。

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2. 施工業者のアフターフォロー体制も要チェック!

施工業者のアフターフォロー体制も要チェック!

大規模修繕工事の完成に伴って、完成図書や引渡書類を取り交わしますが、合わせて施工業者のアフターフォロー体制の確認も確実に行う必要があります。

工事が完了したあとトラブルが発生しないのに越したことはありませんが、万一漏水などのトラブルが発生したときの連絡先や担当部署など、アフターフォロー体制を書面で出してもらいます。その際、アフターフォローに関する覚書を交わしておくと、何かトラブルが発生したときでも安心です。

また、一般的な施工業者ではアフター点検を、防水など各工事の保証年数に合わせて実施しています。
工事の引渡しから1・2・3・5・10年後など、施工業者によって実施時期は異なりますが定期点検が実施され、大規模修繕工事に起因する不具合が発生したときは、無償で対応してもらえます。

万が一、保証期間内に施工業者が倒産したときは、別の業者に点検を依頼する必要がありますが、瑕疵保険に加入していれば、不具合が発生したときでも保険料で補修費用が賄えます。

瑕疵保険については「瑕疵保険とは?対象になる仕組みや加入するメリットを解説」こちらで詳しく説明しているので、工事完成後の保証に関して気になる方は合わせてご覧ください。

3. まとめ

今回は、マンション大規模修繕が完成したときの一連の流れをご紹介しましたが、竣工(完成)検査の手直しを確認するまでが大規模修繕工事になります。

検査にあたっては専門的な知識が求められるため、設計監理を依頼しているコンサルタントにある程度任せることになりますが、手直しの完了の有無や、完成図書や引渡書類の受け渡しに関しては、マンション管理組合や理事会がしっかり確認する必要があります。

先程も説明したとおり大規模修繕は準備段階や工事中の品質管理はもちろん重要ですが、完成時の一連の手続きは確実に進めていきましょう。

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