見積要領書テンプレートダウンロード
修繕委員会・管理会社ご担当者向け
当社がこれまで大規模修繕のお見積りに携わったノウハウを活かし、見積要領書のWordファイルテンプレートを作成しました。
大規模修繕の施工会社への見積依頼は「見積要領書」の活用を!
マンションで実施する大規模修繕は一大行事です。
一般的に「12年~15年周期」で実施され、居住者の生活環境と建物の資産地価の向上を図るために行われます。
その大規模修繕工事は当然専門の施工会社に依頼しますが、安心して施工を任せられる信頼できる施工会社の選定が求められます。
その施工会社を選定する過程の中でリストアップした会社に見積依頼をしますが、その際活用するのが「見積要領書」です。
詳しいことは後で説明しますが、見積要領書には工事概要などと一緒に共通の見積条件を記載するので、見積もりの統一性を図ることができます。
そこでこの記事では、大規模修繕の施工会社に伴う選定方法と見積依頼に伴う見積依頼書の必要性と作成のポイントをご紹介いたします。
このページの目次
1.大規模修繕の施工会社選定に伴う選定方法と選定までの流れ
大規模修繕工事は一般的に「12年~15年周期」で実施されるマンションの大事業です。
文字通り、建物に生じた劣化や損傷、不具合を修繕する工事で、居住者の生活環境の向上やマンションの資産価値の維持・向上を図る目的で行われます。
その工事の施工にあたっては当然専門の施工会社に依頼しますが、マンション大規模修繕では主に以下の3種類の会社から選ぶようになります。
マンション大規模修繕の施工会社の種類
・ゼネコン(総合建設会社)
・大規模修繕の専門会社
・管理会社(施工ができる管理会社)
基本はこの3種類のタイプの施工会社から選定していきます。
1-1.大規模修繕における施工会社の3種類の選定方法
大規模修繕工事での施工会社の選定はほかの建築工事と同じように以下の3種類の内いずれかの選定方法で絞り込んでいきます。
1-1-1.「競争入札方式」とは?競争入札で施工会社を選定
入札希望の施工会社を公募または指名し競争入札で選定する方式です。
基本は工事価格のみの競争なので、最低価格の施工会社との契約になります。
1-1-2.「見積合わせ方式」とは?見積内容を検討して施工会社を選定
複数の施工会社に見積依頼を行い、見積内容や工事費用を比較検討して選定する方式です。
先に言っておくと、この見積合わせ方式を採用したときに見積要領書が必要になり、マンション大規模修繕で多く採用されています。
1-1-3.特命随時契約方式とは?特定の一社を特命で指名
推薦や新築時の施工会社など、特命で施工業者を依頼する方式です。
1社に対してのみ見積依頼を行って内容を検討しますが、新築時の施工会社に依頼するときは安心感があります。しかし、工事費用が割高になるケースがあるので注意が必要です。
このように3種類の選定方法はありますが、競争入札は公共事業には適していますがマンションなどの建設には向かず、特命契約は説明した通り工事価格が高くなる傾向があります。
そのため、マンション大規模修繕では一般的に「見積合わせ方式」が採用されます。
見積合わせ方式を採用すれば「談合」などの行為が防げるとともに、施工能力の高い施工会社と妥当な工事価格で契約することができるのです。
1-2.「見積合わせ方式」の施工会社選定までの流れ
見積合わせ方式は複数の施工会社に見積依頼を行い、その内容や金額を比較検討します。
その過程で「見積要領書」が必要になりますが、見積合わせ方式の基本的な流れを見ていきましょう。
1-2-1.➀施工会社の公募および絞り込み
建設業界誌などの専門誌やインターネット、マンション内の掲示板、広報誌などを利用して施工会社を広く募集します。
応募のあった施工会社の業種や規模、資本金、施工実績などを基準に5~10社程度に絞り込んでいきます。その際、コンサルタント会社に専門的な立場から助言してもらいます。
1-2-2.➁見積依頼および現場説明会の実施
5~10社程度の施工会社の選定が完了したら、見積依頼をするために施工会社をマンションに集めて現場説明会を開催します。
ここで事前に作成した「見積要領書」とともに、図面(平面図や立面図、仕上げ表)や仕様書(共通仕様書・特記仕様書)、見積記載事項一覧などを各社に渡して、実際にマンション内の状況を確認してもらいます。
1-2-3.➂見積書の徴収から内容の比較検討
見積要領書に記載してある提出期日以内に各社から提出された見積書に対して比較検討を行います。
コンサルタント会社に協力してもらい、工事項目の漏れや数量の違いなどをチェックして工事項目別に比較表を作成して検討していきます。
1-2-4.➃施工会社との面談
見積の徴収とともに施工会社との面談を行い、工事に取り組む会社としての考え方や姿勢を見ていきます。
面談の際に簡単なプレゼンテーションを実施してもらうのも効果的です。
1-2-5.➄最終とりまとめから施工会社に内定通知
面談結果と見積内容の最終とりまとめを行い施工会社を1社に絞り込んでいきます。
その際、必要に応じて再度面談を実施するのも効果的です。そこで1社に絞り込めたらマンション内の理事会などで協議を行い、最終的な決議が出れば施工会社に内定通知を送ります。
見積合わせ方式では一般的に以上のような流れで施工会社の選定を行いますが、いずれの手順もコンサルタント会社の協力が必要不可欠です。
2.見積依頼に伴う「見積要領書」の必要性と作成ポイント
見積合わせ方式では見積依頼のときに見積要領書は必ず配布するため、コンサルタント会社に事前に作成してもらいマンション側でチェックする必要があります。
2-1.見積依頼に伴う「見積要領書」の必要性とは?
なぜ見積要領書が必要なのか?ついては、見積もり内容の統一性を図るためです。
見積合わせ方式は複数の施工会社に対して見積依頼を行うので、見積もり条件は統一しなければ比較検討が難しくなります。
見積要領書には具体的に図面や仕様書に記載されていない、見積もりの提出期日や支払い条件、提出してもらう書類などを記載します。見積もりを依頼する各社に配布することで、スムーズに見積書や必要書類が徴収できるようになるのです。
2-2.見積要領書の作成ポイント
見積要領書は基本的にコンサルタント会社に作成を依頼しますが、その作成ポイントは以下のようになります。
2-2-1.工事名や工事概要、工期といった基本情報を記載する
当たり前のことですが、マンション大規模修修繕工事の基本情報を記載します。
正式な工事名はもちろん、工事場所、発注者、建物概要、工事内容といった基本情報は明確に記載する必要があります。
2-2-2.見積もり提出に関する情報を記載する
複数の施工会社に見積もり依頼をするので、見積もりの提出期日、提出先、提出部数は明確に記載する必要があります。
また、見積と合わせて提出してもらう書類(会社概要および施工実績、工程表、施工計画書など)も部数などは明確に記載します。
2-2-3.支払い条件を記載する
工事費の支払いに関する条件も記載します。
支払い条件は様々ですが、例えば「引き渡し完了時 工事請負金額の100%」や「契約時20%、工事完了時80%」などの条件を明確に記載します。
2-2-4. 見積要領(注意事項)は詳しく記載する
図面や仕様書に記載されていない、見積もりに対する留意事項や注意事項をできるだけ詳しく記載します。
マンションによって記載する内容は当然異なりますが、安全対策や産業廃棄物の廃棄方法、電気・水道使用の負担範囲などの留意事項を記載します。
2-3.見積要領書の作成例
見積要領書の作成ポイントを説明しましたが、実際の作成例を最後にご紹介します。
あくまで参考なので、マンションのニーズに合わせ追加・削除する必要があります。
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当社がこれまで大規模修繕のお見積りに携わったノウハウを活かし、見積要領書のWordファイルテンプレートを作成しました。
3.まとめ
今回はマンション大規模修繕の施工会社選定に伴う方法や流れと合わせて、見積要領書の作成ポイントをご紹介しました。
今回はマンション大規模修繕の施工会社選定に伴う方法や流れと合わせて、見積要領書の作成ポイントをご紹介しました。
マンション大規模修繕での施工会社選定では「見積合わせ方式」が採用され、複数の施工会社に対して見積依頼を行い比較検討して施工会社を1社に絞り込んでいきます。
今回はマンション大規模修繕の施工会社選定に伴う方法や流れと合わせて、見積要領書の作成ポイントをご紹介しました。
その過程で必要になるのが「見積要領書」になり、見積もりを依頼する各社に配布することで、スムーズに見積書や必要書類が徴収できるようになります。
今回はマンション大規模修繕の施工会社選定に伴う方法や流れと合わせて、見積要領書の作成ポイントをご紹介しました。
ここでは参考に作成例をご紹介しましたが、コンサルタント会社と協力しながら施工会社が作成した見積要領書に関して間違いがないかしっかり確認しましょう。