大規模修繕工事のウレタン樹脂(うれたんじゅし)とは
大規模修繕工事のウレタン樹脂(うれたんじゅし)とは、外壁の塗装工事などで使う合成樹脂塗料の成分の一種です。
ウレタン樹脂を主成分とする塗料を「ウレタン樹脂塗料」といい、弾性(塗膜が柔らかい)があり密着性も良いため、外壁の塗装工事だけでなく屋根の防水工事にも使われる塗料です。
このページの目次
1. ウレタン樹脂のメリット・デメリット
ウレタン樹脂は、合成樹脂塗料として弾性や密着性が良いといった特徴だけでなく、いくつかのメリット・デメリットがあります。
ウレタン樹脂塗料は、合成樹脂塗料の中ではコストが安い部類であり、デメリットが許容できるのであれば採用を検討してもよいでしょう。
1-1. ウレタン樹脂のメリット
ウレタン樹脂の最大のメリットは価格の安さです。
合成樹脂塗料の成分には、グレードの低いものからアクリル・ウレタン・シリコン・フッ素があり、ウレタン樹脂は下から2番目のため価格が安い部類の塗料となっています。
ウレタン樹脂塗料は、弾性(塗膜の柔らかさ)が良く、軽度のひび割れであれば塗膜が動くことでひび割れを抑制できるほか、下地との密着性の高さから防水塗料としても使うことができる塗料です。
1-2. ウレタン樹脂のデメリット
価格が安く弾性や密着性が良いウレタン樹脂ですが、耐用年数が短いというデメリットがあります。
上位グレードのシリコン樹脂の耐用年数が約10~12年なのに対し、ウレタン樹脂の耐用年数は約8~10年といわれており、塗替えの周期が短くなっています。
そのため「塗替え周期を少しでも長くしたい場合」や、「予算がありウレタン樹脂以上の耐久性を持たせたい場合」であれば、ウレタン樹脂よりシリコン樹脂の方が適しているといえます。
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2. 大規模修繕工事におけるウレタン樹脂のまとめ
ウレタン樹脂は、合成樹脂塗料の中では下から2番目のグレードですが、弾性や密着性の良さだけでなく価格の安さといったメリットがあります。
耐用年数が上位グレードより劣るといったデメリットはありますが、「可能な限り外壁のひび割れを防ぎたい場合」や「複雑な屋根形状の防水塗装」などであれば、ウレタン樹脂が効果を発揮するケースもあります。
大規模修繕工事の塗装工事でウレタン樹脂を使う際は、ウレタン樹脂のメリット・デメリットを理解し上で選ぶだけでなく、「何を優先するか」という視点で
実際に使用するか判断する必要があるでしょう。