大規模修繕工事の通気管とは
大規模修繕工事の通気管(つうきかん)とは重力式排水方式の排水設備において、排水を円滑に行わせるために必要とする配管で、排水管と外気を連結した配管です。排水によって引き起こされる排水管内の気圧変動をなくし、配管を保護しています。また、排水をスムーズにする働きもあるのです。通気の種類には、伸長通気、ループ通気などがあります。通気管の役割は管内の気圧を一定にすることです。水が流れると一時的に気圧が低くなります。このままだと水がスムーズに排水できません。通気管を設置して空気を送ることによって気圧が外気と同程度になり、円滑な排水が行うことができます。
このページの目次
1.通気管のメリット・デメリット
通気管には排水を円滑すること、配管を保護する働きがあります。一方で適切にメンテナンスを行わないと封水がなくなる破封という現象が起きることも。通気管のメリット・デメリットを紹介します。
1-1.メリット
通気管のメリットの一つ目は排水をスムーズにすることです。長い配管だと気圧の関係でスムーズに流れない場合があります。適度に通気管を設置することによって空気が取り入れることが可能です。この結果、水の流れがスムーズになります。
通気管のメリットの二つ目は封水を守ることです。通気管がない場合、封水が排水と一緒に流れてしまう場合があります。封水がなくなると臭気が室内に上がってくるおそれがあるのです。
1-2.デメリット
通気管のデメリットの一つ目は水が侵入するおそれがあることです。通気管は外気を取り入れるために外気にさらされています。虫よけのネットは設置されていることが一般的ですが、雨水を完全に防ぐ仕様にはなっていません。この結果、通気管を通って雨水が配管内に侵入します。雨水が侵入すること自体は問題ありません。ですが、通気管のシーリングや防水がしっかりしていないと漏水するおそれがあります。 通気管のデメリットの二つ目は破封のおそれがあることです。通気管が適切に空気を通さないと管内に衝撃が走るウォーターハンマー現象や破封などの配管にダメージを与える現象が生じます。
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2.大規模修繕工事の通気管のまとめ
大規模修繕工事においても通気管が修繕のメインになることはないでしょう。ただしわき役だからといって通気管を軽視することはできません。円滑な排水を行うには通気管は必要な設備です。修繕や点検の項目として見落としのないようにしておきましょう。