大規模修繕工事の塔屋とは
大規模修繕工事の塔屋(とうや)とは、ビルやマンションの屋上で上に突き出た構造物のことです。ペントハウスと呼ばれることもあり、設計図などでも頭文字のPHで表記されます。ペントハウスは英語で屋上や最上階のテラス付き高級住宅を指す場合もあるので注意が必要です。建築基準法では建築面積の8分の1以内なら階数に含めませんが、居室として使うことはできません。そのため、日本の建築物の場合、階段室やエレベーターの機械室などに利用されています。商業地の高層ビルなどでは、塔屋を囲むように広告看板をつけての利用も可能です。
このページの目次
1.塔屋のメリット・デメリット
居住のためよりも管理のために利用されることが多いペントハウス。機械室や階段室の場所としては最適です。一方、法律上は居室としては使いにくいデメリットもあります。塔屋のメリットとデメリットを解説します。
1-1.塔屋のメリット
塔屋のメリットの一つ目は、法律では塔屋は多くの優遇措置があることです。一定までの面積は階数に含まれませんし、高さ5m以内であれば、高さ制限にもかかることはありません。都心部のマンションは建てられる面積の限度いっぱいまで建物を建てます。これらの措置はマンションの設計では大変有利になるのです。
塔屋のメリットの二つ目はエレベーターの機械室や階段室として利用できることです。機械室を屋上に配置することで各フロアを広く使うことができます。階段室を設けると管理のために屋上へ上がるのに便利です。
1-2.デメリット
塔屋のデメリットの一つ目は居室としては使いにくいことです。法律の制限上、塔屋を居室にすることは難しくなっています。もし居室で使うとなると、さらに上の部分に塔屋を設置する、機械室や階段室を面積に含めるなどの対策が必要です。
塔屋のデメリットの二つ目は日影規制の対象にはなることです。北側の敷地に一定時間以上の影を落としてはいけません。これを規制するのが日影規制です。この規制の対象になるため、屋上の中でも配置には気を遣う必要があります。
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2.大規模修繕工事における塔屋のまとめ
塔屋は、通常は立ち入りが制限されています。塔屋上は入居者や利用者には縁遠いものです。一方で塔屋は屋上へのアプローチとしてメンテナンスには必要になります。普段はあまり気に留めないけれど、重要な役割を果たす設備。その一つが塔屋なのです。