塗膜付着力試験(とまくふちゃくりょくしけん)

大規模修繕工事の塗膜付着力試験とは

大規模修繕工事の塗膜付着力試験(とまくふちゃくりょくしけん)とは、マンションの外壁の塗膜が、はがれ落ちてしまう可能性はどれくらいかを測るためのテストのことです。

塗膜の強度は、目で見て調べる場合、チョーキングなどによって劣化具合を知りますが、この方法では主観的な意見になってしまうことは否めません。そこで、客観的に誰が聞いても塗膜の劣化程度が分かるように、塗膜の付着強度を数値化する必要が生じました。そのための、塗膜の付着の強さを測るテストを、塗膜付着力試験というのです。

外壁を塗装してしばらくたつと、溶剤や水分は飛んで、樹脂などが残り、建物を守ります。しかし、塗装を何度も重ねると、塗膜の厚さと重さがどんどん増していきます。コンクリート下地から何層も塗装を繰り返すと、下地と最初の塗膜との密着性が塗膜の重みではがれ、広い面積で塗膜剥離が生じてしまう可能性があるのです。

ですから、塗膜付着力試験は、塗装を重ねたマンションでは必須といえるでしょう。

このページの目次

1.大規模修繕工事における塗膜付着力試験のまとめ

塗膜付着力試験は、以下のような手順で進められます。
まず、目で見て調べたときに、標準的な劣化具合の場所を選ぶのが最初のステップです。そこに、4センチ四方のアタッチメントをエポキシ性樹脂で接着します。
接着剤が乾いたら、アタッチメントの周りをカッターでカットします。
次に、アタッチメントに引張試験機を設置します。
最後に、塗膜がはがれたときの数値を試験機で測定して完了です。

重ねて塗装が可能な数値は、一般的に、外壁塗装などの厚塗りでは0.7N/㎟以上、上裏などの薄塗りで0.5N/㎟以上とされています。

塗膜付着力試験によって良好な数値が出ましたら、そのまま重ねて塗装できます。もし、悪い数値が出てしまったら、一度既存の塗膜をはがしてから、下地の上に塗装する必要があるのです。

また、たとえ数値は良いものであっても、塗装の膨れやはがれなど、目で見て調査したこともすべて総合して考えていくものですので、専門家による調査は欠かせません。

3回目の大規模修繕工事では皆が皆、塗膜をはがさなければいけないというわけではありませんが、3回目の大規模修繕工事の際に、既存の塗膜をはがさなければならない場合が多いのも事実です。ですから、修繕のための費用をためておくなど、数年前から計画的に事を進めていきましょう。

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