消火用補給水槽(しょうかようほきゅうすいそう)

大規模修繕工事の消火用補給水槽とは

大規模修繕工事の消火用補給水槽(しょうかようほきゅうすいそう)とは、火災時に使用される消防ポンプに水を満たしておくための、屋上に設置された水槽のことです。

一定の規模以上のマンションには、連結送水管という管が付いていて、火災発生時には消防隊が連結送水管の送水口にポンプ車から送水し、放水口から炎へと放水し、消火活動にあたります。消防士が水圧に負けずに放水するためには、連結送水管内に空気ではなく水が詰まっている必要があります。そこで、消火用補給水槽にためた水が、常に連結送水管内を水で満たし、待機している状態に保っているのです。

また、スプリンクラーの付いているマンションでは、消火用補給水槽がスプリンクラーの水源となります。

このページの目次

1.消火用補給水槽の種類

消火用補給水槽には、材質が数種類あります。ステンレス製、鋼板製、FRP(繊維強化プラスチック)製です。それぞれについて見ていきましょう。

1-1.消火用補給水槽の種類1:ステンレス製

ステンレス製の消火用補給水槽には、耐久性が高く、塗装が不要で、メンテナンスが容易である、といった特徴があります。

1-2.消火用補給水槽の種類2:鋼板製

鋼板製の消火用補給水槽には、接合部が溶接のため高い水密性が確保できる、という特徴があります。

1-3.消火用補給水槽の種類3:FPR製

繊維強化プラスチック製の消火用補給水槽には、サビず、軽く、耐熱性に優れ、清掃が簡単である、という特徴があります。

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2.大規模修繕工事における消火用補給水槽のまとめ

消火用補給水槽はあってもなくてもよいものではなく、消防法や各自治体の条例により、一定以上の規模のマンションには設置が義務付けられているものです。火災時においての、人の命がかかっていますから、その設備に不備があってはなりません。

消火用補給水槽は屋上にありますから、風雨や紫外線にさらされ、劣化しやすい条件のもとに設置されているといえます。とくにサビは大敵です。消火用補給水槽がサビますと、漏水の原因になり、結果として水位が下がり、いざというときに十分機能しなくなる恐れがあります。ですから、消火用補給水槽を交換する際には、サビない材質のものを選ぶのも賢い選択です。

消火用補給水槽はとても大切な設備ですから、大規模修繕工事の際にぜひともチェックし、補修や取り換えが必要か否かを見極めましょう。

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