大規模修繕工事のパルハンマー(ぱるはんまー)とは
大規模修繕工事のパルハンマー(ぱるはんまー)とは、おもにタイル、モルタル、塗装などの外壁材について、下地からの「浮き」がないか調査するための器具で、「打検棒」や「打診棒」と呼ばれることもあります。
パルハンマーは、外壁材を軽く叩くか表面をなぞるに転がすことで、健全部(浮きなどの不具合がない部分)との「音」の相違で調査を行います。
外壁材に浮きや剥離などがある場合、外壁材の裏側に「隙間」あるような音や、健全部と明らかに異なる音がするため、専門の業者でなくても簡単に区別しやすいものになっています。
このページの目次
1. 大規模修繕工事におけるパルハンマーの役割
パルハンマーは外壁改修工事において、外壁材の「浮き」や「剥離」などの不具合箇所を明らかにする役割があります。
外壁材がタイルやモルタルの場合、目視で不具合の状況が把握しきれないため、
工事に先立ちパルハンマーを用いて全面打診検査を行い、「音」で改修範囲を明らかにする必要があります。
1-1. パルハンマーの役割1:日常点検に使用する
パルハンマーによる打診調査は、器具を用いるため専門業者しかできないイメージがありますが、浮きや剥離があると明らかに周囲と異なる音がするため、
素人の方でも簡単に外壁の状態を知ることができます。
専門業者であれば詳細に不具合の状況を明らかにする技術が必要ですが、施設管理者が自ら「おおよその建物の状態」を把握する程度であれば十分に活用できるものになっています。
その際の注意点として「手の届く範囲内で行うこと」や、「状態の悪い箇所を執拗に打診しない」といったことが挙げられます。
1-2. パルハンマーの役割2:全面打診検査に使用する
パルハンマーによる全面打診検査は、外壁改修工事に先立ち専門業者が行う検査方法のひとつです。
外壁材のすべての範囲を調査するため、高所作業や状況に応じたノウハウが必要になります。
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2. 大規模修繕工事におけるパルハンマーのまとめ
パルハンマーは、外壁材の浮きや剥離の有無を調査するために用いる打診器具です。
実際の大規模修繕工事の際には、外壁材の浮きや剥離の範囲を明らかにするための全面打診検査の際に専門業者が使う器具ですが、不具合がある場合の「音」は専門業者でなくても簡単に分かるため、素人の方でも日常点検で活用できます。
日頃から外壁材の状態を知ることで、大規模修繕工事の適切なタイミングの見極める際の参考になるでしょう。