大規模修繕工事の軒天とは
大規模修繕工事の軒天(のきてん)とは、屋根の外壁から外側に出ている部分の天井のことです。この部分を軒裏ともいうので軒裏天井ともいいます。軒裏天井を略しが軒天が通用しているのです。ベランダやひさしの天井部分も軒天です。
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1.軒天のメリット・デメリット
軒天があることによって階下の外壁の劣化を遅らせるメリットがあります。その一方で軒天は湿気が溜まりやすく、上階からの水漏れのリスクもあります。どんな点が軒天のメリットとデメリットでしょうか。軒天のメリットとデメリットについて見ていきます。
1-1.メリット
軒天のメリットの一つ目は日差しや風雨による外壁の劣化を抑えることです。軒天があることによって、外壁に雨水や日差しが直接当たることを減少させます。この結果、建物の外壁が守られることになり、劣化を抑制できるのです。軒天があることによって建物の外壁を保護することにつながります。軒天はわずかな張り出しにすぎませんが、建物の保護に欠かせない部分です。
軒天のメリットの二つ目はデザイン、意匠性がよくなることです。軒天の色を変えたり、デザインを変更したりすることで個性的な建物にすることができます。特に地上からマンションを眺めた場合、軒天はその大部分が視界に入るものです。軒裏とはいえ、目立つ部分になります。軒天は建物が高くなればなるほどデザインや意匠としては重要な部分になるのです。
1-2.デメリット
軒天のデメリットの一つ目は湿気がこもりやすいことです。軒天は日差しが直接当たることの少ない部分です。風通しもよくありません。そうすると湿気がこもってしまい、カビの発生を誘発してしまいます。動物や虫が巣を作ることもあるので注意が必要です。
軒天のデメリットの二つ目は上階からの水漏れの可能性があることです。軒天の上部は直接風雨にさらされます。場所によっては劣化が早く、水漏れが発生する場合があるのです。軒天上部がベランダの場合、使用方法によっては水漏れや溢水の可能性もあります。
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2.大規模修繕工事における軒天のまとめ
軒天はベランダの天井部分であっても共用部分です。大規模修繕工事では、共用部分の塗り替え補修が必要になります。これに先立つ大規模修繕計画にも塗り替え補修費用を計上すべきです。通常の点検もベランダへ立ち入って行うことが必要になります。普段の生活では、ベランダの天井部分まではなかなか目が届きません。ですが、軒天は目立つ部分ではありませんが、見えない部分ではありません。しっかりしたメンテナンスが必要です。