大規模修繕工事の見切目地とは
大規模修繕工事の見切目地(みきりめじ)とは、壁と天井、外壁のコンクリート打ち放しの部分とタイル地の部分のように、素材の異なるものがぶつかるところの目地のことをいいます。その部分に使用するつなぎ目の部材のことは、見切り材といいます。
見切には、「物事に見切りをつける」という言葉もあるように、仕上がりをすっきり納める、という意味合いがあります。
見切り材は使用されている場所によって、呼び方が異なります。
壁に設置する場合は壁見切、床に設置する場合は床見切と呼びます。
室内でよく見かける見切り材は、床と壁のつなぎ目にある、10センチほどの高さの巾木(はばき)と呼ばれるものです。
また、天井と壁の境目に、細い棒状の部材が付いているのもよく見かけることでしょう。それも見切り材のひとつです。これは、廻り縁(まわりぶち)といいます。
室内の見切目地は、部屋の印象を変えることができ、お洒落な空間を作り出すことが可能です。
たとえば、トイレや寝室のクロスを上下で違う色にパーツ分けし、ジョイント部分に見切り材を付ければスタイリッシュに納まります。トイレの場合、壁のクロスの下側がおもに汚れますので、パーツ分けをしておけばクロス全体を貼り換えなくてもよい、というメリットもあります。
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1.大規模修繕工事における見切目地のまとめ
大規模修繕工事において問題となる見切目地は、室内ではなく屋外です。見切目地から雨水が染み込み、漏水の原因になることが多々あるからです。
たとえば、外壁タイルと軒天との間の見切材が適切でないと、外壁から地面に滴り落ちるはずの水滴が軒天に回り、染みてしまう、といった例があります。
見切目地に詰め込むものとしましては、ポリウレタンなどの合成樹脂が多く使用されています。ポリウレタン樹脂は、伸縮・振動・温度変化に強いのが特徴です。しかし、ポリウレタン樹脂も年数がたてば劣化し、目地の役目を果たさなくなります。
そこで、大規模修繕工事では、目地のシーリング剤の劣化具合を調べ、古くなっていたらすべて撤去し、シーリング剤を新たに充填する作業を行います。
大規模修繕工事のおもな目的は、屋上防水などの例からも分かるように、漏水個所を修繕することです。漏水は、建物の寿命を縮めることに直結するからです。
ですから、大規模修繕工事の際には、見切目地も忘れずにチェックして、漏水しないように修繕しておきましょう。
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