共用部分 (きょうようぶぶん )

大規模修繕工事の共用部分とは

大規模修繕工事の共用部分(きょうようぶぶん)とは、分譲マンションなどにおいて、区分所有者全体で共用して使う部分のことを指します。区分所有者それぞれが自分のものとして持つ専有部分に含まれないところは、共用部分です。

共用部分を具体的に挙げますと、建物の躯体部分、建物の外壁、エントランスホール、廊下、非常階段、手すり、屋上、エレベーター、宅配ボックス、クリーニングボックス、配管、パイプスペース、入水タンク、排水施設、電気室、機械室、ごみ置き場、駐輪場、集会室、管理人室、娯楽室、ゲストルームなどです。

また、意外なところでは、窓枠、窓ガラス、サッシ、網戸も共用部分ですので、勝手にこれらのデザインを変えてはいけません。

そして、本来は共用だけれども専有使用できる権利を持つものとして、バルコニーやベランダ、集合郵便受け、駐車場、専用庭などがあります。ベランダやバルコニーは共用部分ですから、基本的には物を置いてはいけないのです。

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1.大規模修繕工事における共用部分のまとめ

大規模修繕工事では、共用部分の補修・改修を行います。1回目の大規模修繕工事では、それほど改修は必要ないかもしれませんが、2回目、3回目の大規模修繕工事を見据えた計画が必要です。

近年、空室の目立つマンションが多くなってきました。居住者のニーズも時代とともに変わってきています。そこで、居住者のライフスタイルに合わせた設備に改修することで、空室を減らすことを目指すオーナー様も増えているのです。ここでは、そのうち2つの例だけ取り上げます。

まず、24時間いつでもごみを出せる、ごみ捨て場の設置についてです。共働き夫婦や一人暮らしの居住者が増えますと、指定日の朝にゴミを出さなければいけない、というのは居住者にとって負担になる場合があります。時間や曜日を気にせずいつでもごみを出せるごみ捨て場が設置されていれば、居住者にとって大変便利で、魅力の増すマンションになるのです。

次に、24時間対応の宅配ロッカーサービスも需要の高い設備のひとつです。今の宅配ロッカーは安全面も強化されており、購入後のメンテナンス管理をしてくれる企業もあります。留守にしがちの居住者にとって、うれしい設備のひとつです。

空室が増えてきたら、大規模修繕工事の際、共用部分にこれらの設備の導入を検討するのも、選択肢として有効だといえるでしょう。