大規模修繕工事のクラックとは
大規模修繕工事のクラックとは、「破裂する」という意味があり、コンクリートにできたひび割れのことをいいます。鉄筋コンクリート造のマンションでは、経年劣化として必ずクラックは生じます。生じる理由はさまざまですが、クラックを全く生じさせないようにはできません。しかし、不可避であるからといって放っておくと、クラックから雨水が染み込み、コンクリート内部の鉄筋にサビが生じる可能性がありますので、躯体保護のため修繕は必須です。
このページの目次
1.クラックの原因の種類
クラックができる背景には、大きく分けて3つの原因があります。材料、設計、施工の3つです。それぞれについて見ていきましょう。
1-1.クラックの原因の種類1:材料
クラックができる、材料による要因のひとつには、コンクリートに過剰な水分が含まれており、その水分が蒸発してコンクリートの体積が減り、結果ひび割れる、といったものがあります。
1-2.クラックの原因の種類2:設計
コンクリートに、内部からずれるような力が加わることがあります。設計上、コンクリート部材に対して不自然な方向から力が加わり、コンクリートがたわむのです。結果として、クラックが生じます。
1-3.クラックの原因の種類3:施工
クラックが生じる施工的要因としましては、仕上げのタイミングが不適切であったという理由が挙げられます。
また、固まりかけているコンクリートに新しいコンクリートを打設することを打ち重ねといいますが、この時間の間隔が不適切であった場合にも、クラックができます。
さらに、不適切な型枠を使っていた場合、型枠から外すときに型枠にコンクリートが付いてしまい、表面に引っ張る力が働いて、クラックが生じるケースもあります。
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2.大規模修繕工事におけるクラックのまとめ
クラックはさまざまな要因により、鉄筋コンクリート造のマンションでは必ず生じてしまうため、大規模修繕工事においてその修繕は必須でしょう。外壁や廊下の壁だけではなく、基礎部分にも注意が必要です。大規模修繕工事の際にいっきに建物全体のクラックを修繕してしまえば、雨水の浸入による劣化から守られます。加えて、ウレタン防水工事などで防水性を高めておくなら、クラックの予防にもなるでしょう。
コンクリートのメンテナンスをしっかりしておくなら、建物を長持ちさせ、魅力的に保てます。大規模修繕工事は、クラックなどの問題を解決する、良い機会なのです。