大規模修繕工事の瑕疵担保責任とは
大規模修繕工事の瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とは、売主が瑕疵について責任を負わせる制度です。瑕疵とは、見えない欠陥や不具合のことを言います。不動産でいう瑕疵とは購入時点では判明しなかった床下のシロアリ被害や天井裏の雨漏りなどです。
このページの目次
1.瑕疵担保責任の種類
瑕疵担保責任は新築住宅の欠陥に関するものがあります。新築工事の際に欠陥や工事の失敗によって発生した瑕疵が考えられます。中古住宅の場合はシロアリ、雨漏り、柱の腐食、事故や事件などです。修繕工事では工事の欠陥、手抜き工事に関するものがあります。
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2.瑕疵担保責任のメリット・デメリット
瑕疵担保責任は買主にとって不測の損害を防げるありがたい制度です。一方で無制限に不動産の欠陥を直してもらえる制度ではありません。デメリットは、欠陥がすべて瑕疵担保責任として責任を問えるわけではないことです。瑕疵担保責任のメリット・デメリットについて見ていきます。
2-1.瑕疵担保責任のメリット
買主にとって瑕疵担保責任のメリットの一つ目は多くの種類の瑕疵をカバーしてくれる点です。シロアリ、雨漏りなど利用を始めてからわかる欠陥もあります。泣き寝入りもせず、自分の費用で修理する必要がないのは大きなメリットです。
瑕疵担保責任のメリットの二つ目は豊富な保険が用意されていることです。工事業者、仲介業者が万一に備えて加入している場合もあります。業務のうえで常に瑕疵担保責任を追及される可能性があるからです。こうした保険に加入していれば修理や損害賠償もスムーズに進めることができます。
2-2.瑕疵担保責任のデメリット
瑕疵担保責任のデメリットの一つ目は瑕疵担保責任でカバーできないものもあることです。
購入の段階でその欠陥があることが判明している場合は瑕疵担保責任を追及することはできません。瑕疵担保責任を問うことができるのは、購入後に判明した欠陥だけです。慎重な売主であれば事前に調査をして欠陥があれば修理するか、欠陥がある旨を伝えます。こうすれば瑕疵担保責任を追及されることはありません
瑕疵担保責任のデメリットの二つ目は売買後に責任を追及するには手間がかかることです。
瑕疵の中には雨漏りのようにすぐに補修しなければならないものもあります。売主側がすぐに誠意ある対応をとってくれるとも限りません。瑕疵担保責任の追及には時間と手間がかかるものなのです。
3.大規模修繕工事における瑕疵担保責任とは
大規模修繕工事にも工事業者には瑕疵担保責任が課されています。工事が不完全で欠陥工事の場合もあるからです。こうした瑕疵に対して大規模修繕工事を対象とした瑕疵担保責任保険が販売されています。大規模修繕工事ではこうした保険も検討してみましょう。また、工事業者があらかじめ瑕疵担保責任保険に加入している場合もあります。工事業者に確認してみましょう。