大規模修繕工事の隔板とは
大規模修繕工事の隔板(へだていた)とは共同住宅で隣の住戸とのベランダを仕切る壁状のパネルです。別名仕切り板とも言います。材質はフレキシブルボードなどです。同じ字を書いて「かくはん」と読む場合は船の部材の一種になるので注意が必要になります。非常時には隔板を破壊して隣家のベランダに避難するのです。
このページの目次
1.隔板のメリット・デメリット
隔板はプライバシーの保護と緊急時の避難経路の確保という二つの大きなメリットがあります。一方で簡単に壊せることからセキュリティ問題がデメリットです。隔板にはこの他にどんなメリットやデメリットがあるでしょうか。隔板のメリット・デメリットをご紹介します。
1-1.メリット
隔板のメリットの一つ目は避難用に破壊可能なことです。消防には避難経路を二経路確保すべきとの考え方があります。一つは廊下側ですが、二経路目をベランダとしているのです。隣室に逃れることができれば、生存性は高まります。
隔板のメリットの二つ目はプライバシーの保護です。避難経路が必要とはいっても隣室から室内をのぞかれては困ります。隔板はベランダのほぼ全体を覆っているので隣室の目線は気になりません。プライバシーの保護に一役買っているのが隔板なのです。
1-2.デメリット
隔板のデメリットの一つ目は非力な女性や子どもでは壊せない場合があることです。隔板は破壊できることが前提ですが、あまりに弱すぎても困ります。一部の隔板は女性や子どもでは壊せないほど強度の高いものがあるのです。これではいざという時に逃げ遅れてしまいます。
隔板のデメリットの二つ目はセキュリティが甘いことです。隔板を壊せば隣家から簡単に侵入できてしまいます。実際に隔板を壊して隣家から侵入する犯罪もあるほどです。避難経路の確保は大事ですが、セキュリティにも注意を払う必要があります。
隔板のデメリットの三つ目はチープでマンションが安っぽく見えてしまうことです。隔板は古くからの公団住宅や賃貸マンションのイメージがあります。実際に新築のマンションは隔板を採用せず、ベランダで隣室に行き来できないようになっているのです。隔板があるとどうしても安っぽく見えてしまいます。
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2.大規模修繕工事における隔板のまとめ
隔板は避難のために重要な構造物です。その強度や強すぎず、非常時には壊せなければいけません。そのちょうどよさが隔板の課題です。大規模修繕工事にあたっては計画に基づいて隔板を交換することもあります。定期的な点検と更新が必要です。