大規模修繕工事の吹付タイル(ふきつけたいる)とは
大規模修繕工事の吹付タイル(ふきつけたいる)とは、外壁のコンクリートやモルタル面の外壁塗装工事において、上塗りの仕上げに凹凸模様を出すために、下塗りの段階でタイルガンやカップガンと呼ばれる器具を使い表面の凹凸模様を吹付ける工法のことです。
名称に「タイル」とありますが、実際に磁器質タイルなどを使うわけではなく、合成樹脂の塗装材を吹付けて施工するため「塗装工事」として施工します。
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1. 吹付タイルの特徴
吹付タイルは、コンクリートやモルタル面の外装用塗材として広く知れでおり、過去の実績の多さから信頼性の高い工法といえます。
その一方で、吹付タイルの塗装の塗り工程数は複数回あり、施工業者の技術力や現場管理力に品質が左右されやすいといった特徴があります。
1-1. 吹付タイルの耐久性
吹付タイルは、複数回の上塗り工程を繰り返す「複層仕上塗材」という塗材のタイプです。
実際に使用する塗材のタイプにもよりますが、一般的に下塗り・主材(1~2回)・中塗り・上塗りの4~5工程の塗り回数です。
吹付タイルでは、主材の工程において粘性度の高い塗料を吹付けることで凹凸模様を出し、上塗りを重ね最終的な仕上げとします。
吹付タイルの耐久性は、この最終工程の塗料の耐久性によって決まります。
1-2. 吹付タイルの注意点
吹付タイルは、他の吹付け工法の「リシン吹付」に比べて、弾性(ひび割れなど一定の動きに追従できる性能)が高いためひびが入りにくく、凹凸も滑らかなため、比較的汚れも付きにくいといった特徴があります。
その一方で塗り工程の多さや、耐久性が一番最後に塗られた上塗り材に左右されてしまうという注意点があります。
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2. 大規模修繕工事における吹付タイルのまとめ
吹付タイルは、コンクリートやモルタル面の外装用の塗料として、広く知られた実績の多い工法です。
複層仕上塗材という特徴上、塗り工程数が多くその耐久性は一番最後の上塗りにより決まってしまいます。
そのため、施工業者の見積りの段階から上塗り材の仕様について、注意する必要があります。
実際に大規模修繕工事を行うにあたり、外装用の塗料は「吹付」で行うもののほかに、「ローラー塗り」で行う方法もあります。
大規模修繕工事では、「居ながら工事」が前提になることがほとんどのため、実際に吹付タイルを使うかどうか慎重に検討する必要もあるでしょう。