大規模修繕工事のアスファルトシングルとは
大規模修繕工事のアスファルトシングル(あすふぁるとしんぐる)とは、ガラス繊維(グラスファイバー)の基材にアスファルトをコーティングし、砂粒で表面を着色した屋根材です。
日本ではあまり聞きなれない屋根材ですが、アメリカの住宅では一般的な屋根材で100年以上の歴史がある信頼性の高い屋根材です。
カナダやアメリカで主流の屋根材ということもあり、洋風なイメージになることから、意匠上の好みから採用されるケースもあるようです。
このページの目次
1. アスファルトシングルメリット・デメリット
アスファルトシングルには、いくつかのメリット・デメリットがあり、実際の使用にあたっては、予算や建物の立地条件などに応じて、適材かどうか見極めることが重要です。
1-1. アスファルトシングルのメリット
アスファルトシングルの最大のメリットは価格の安さであり、昨今人気の高いガルバリウム鋼板の材工価格が6,500〜8,000円/平米なのに対し、アスファルトシングルは5,000〜6,500円/平米程度となっています。
機能面においても、防水保証が10〜30年(メーカーによる)となっており、信頼性の高い防水材であることが分かります。
そのほかにも、材料の特性として表面の砂粒が緩衝材となり防音性が高いことや、柔らかい板状の材料のため、加工がしやすくリフォームに適しているといったメリットがあります。
1-2. アスファルトシングルのデメリット
アスファルトシングルのデメリットとして、屋根勾配の制約を受けることが挙げられます。
アスファルトシングルは、板状の屋根材を接着剤で重ね合わせるように貼っていくため、屋根勾配が緩い(勾配が小さい)と重ね合わせた部分から漏水する可能性が高くなってしまいます。
接着剤で重ね合わせるという特徴から、接着剤の塗布があまいと風であおられ、台風や強風で剥がれやすいというデメリットがあります。
また、湿気による影響を受けやすく日当たりの悪い住宅や、雨量の多い地域の場合、かびやコケが発生する可能性もあります。
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2. 大規模修繕工事におけるアスファルトシングルのまとめ
アスファルトシングルは、価格が安く防水性も高いといったメリットがある一方で、建物の立地条件(日当たりや雨の多さ)や施工の腕により耐久性が左右されやすいというデメリットがあります。
日当たりのよい立地や屋根形状で、腕の確かな施工業者に依頼できるような状況であれば、コストが安く信頼性の高い屋根材といえるでしょう。