大規模修繕工事のアンカーピンニングとは
大規模修繕工事のアンカーピンニング(あんかーぴんにんぐ)とは、大規模修繕工事で外壁仕上げの浮きや欠損を補修する工法です。
コンクリート・モルタル・タイルといった外壁仕上げは、経年劣化により必ず浮きや欠損が生じます。
アンカーピンニングは、こうした浮きや欠損のある箇所にステンレス製のアンカーを打ち込み、下地(外壁)と外壁仕上げを固定することで、外壁仕上げ剥離(落下)を防ぐことができます。
このページの目次
1.アンカーピンニングのメリット・デメリット
外壁を補修する工法には、アンカーピンニングのほかにも、塗替え工法や外壁複合改修工法(ピンネット工法)などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。 劣化状況にもよりますが、浮きや欠損が部分てきであればアンカーピンニングのメリットが大きい工法といえます。
1-1.アンカーピンニングのメリット
アンカーピンニングの最大のメリットは、浮きや欠損部などに対して部分的な補修ができることです。
この部分補修により、劣化の進行していない既存部分は「何もいじらない」で工事できます。
浮きや欠損部についても、外壁仕上げの上から金具を打ち込み固定する工法のため、既存の外壁仕上げを撤去することなく工事が可能です。
また、新たな材料費もほとんど発生しないため、補修費用を最小限に抑えることができるでしょう。
1-2.アンカーピンニングのデメリット
アンカーピンニングは、工事に先立ち外壁仕上げの浮きや欠損部の範囲を調査する必要があります。
この調査には、「全面打診検査」や「赤外線調査」といった方法がありますが、全面打診検査は「人の手」で行うものであり、赤外線調査も温度分布から不具合部を推測しているにすぎないため、浮きや欠損を完璧に明らかにできません。
万が一見逃してしまうと、せっかく補修工事をしても外壁仕上げ剥離(落下)の危険性が残ることになってしまいます。
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2.大規模修繕工事におけるアンカーピンニングのまとめ
外壁仕上げの浮きや欠損を放置すると、外壁仕上げが剥離(落下)し第三者に被害を与えてしまう可能性があります。
浮きや欠損が部分的で、その範囲を明らかにできる状況であれば、アンカーピンニングはメリットの大きい工法です。
ただし、確実に浮きや欠損部の範囲を明らかにするためには、技術力の高い専門業者による調査が必要になるため、実績が豊富で信頼できる専門業者に依頼するといいでしょう。