大規模修繕工事のハト小屋
大規模修繕工事のハト小屋(はとごや)とは、屋上に設置する箱状の構造物のことです。ハト小屋に似ていることから、こう呼ばれています。ハト小屋は陸屋根の建物で、配管類が屋根スラブを貫通するとき、防水層を保護するために設ける小さな箱です。ハト小屋は通称ながら設計図にもハト小屋とそのまま書かれるほど一般的になっています。
このページの目次
1.ハト小屋のメリット・デメリット
建築業界ではハト小屋として通用する語句ですが、一般にはなじみのない構造物です。自分のマンションにハト小屋があるのかわからない人も多いことでしょう。ハト小屋にはどんなメリットがあり、どんなデメリットがあるのでしょうか。ハト小屋のメリットとデメリットについて解説します。
1-1.メリット
ハト小屋のメリットの一つ目は雨仕舞いが容易になることです。ハト小屋はそれがあることによって防水性が高まります。配管類がハト小屋を経由することによって、水平に配管でき、雨仕舞が容易になるのです。配管類は屋根スラブを貫通しているのでそのままでは雨が侵入してしまいます。それを防ぐのがハト小屋の役割なのです。
ハト小屋のメリットの二つ目はハト小屋が点検口の役割も兼ねていることです。ハト小屋からの排水管の点検は容易にできます。このためハト小屋は開閉可能になっているものもあります。ハト小屋を設置することで別に点検のための構造を作る必要がなくなるのです。
1-2.デメリット
ハト小屋のデメリットはハト小屋自体が雨漏りの原因になりやすいことです。ハト小屋は屋上の突起物になるのでどうしても雨漏りがしやすい構造になってしまいます。このため、ハト小屋を作らない工法も存在します。また、屋上を作る際にハト小屋を後付けにするのではなく、屋上と一体成型する工法もあるくらいです。それだけハト小屋は雨漏りのリスクの高い構造物になります。
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2.大規模修繕工事におけるハト小屋のまとめ
ハト小屋は屋上にあり、普段は見かけることもありませんし、ハト小屋の名称も建築業界の通称にすぎません。ですが、配管類の管理や雨対策に重要な構造物です。ハト小屋は陸屋根の屋上につくられる構造物なのでどうしても雨漏りの危険性があります。大規模修繕工事やそれに先立つ点検では、ハト小屋の雨漏りの点検が優先項目として挙げられます。屋上での雨漏りは建物全体に影響を及ぼすため、なるべく早い段階での修繕が必要です。