大規模修繕工事のトラップとは
大規模修繕工事のトラップ(とらっぷ)とは、汚染物質や臭気の流入を阻止するための器具のことです。水により管内の空気を遮断することを水封といいます。この水封行うのがトラップなのです。トラップは別名防臭弁とも呼ばれ、文字通り排水のにおいを防ぐ効果があります。
このページの目次
1.トラップの種類
トラップは排水管の管部を湾曲させて利用します。湾曲の仕方によって通称があり、S型、P型、U型などがその呼称です。また、素材も金属製、強化プラスチック製と様々な種類があります。大きさも洗面所のトラップのような小型のものから大型のものまでまちまちです。
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2.トラップのメリット・デメリット
トラップはその別名を防臭弁というように排水の臭気を防止することが役割です。一方でデメリットとしては、排水管を湾曲させることからそこがつまりの原因になることが挙げられます。トラップのメリットとデメリットについてまとめました。
2-1.メリット
トラップのメリットの一つ目は悪臭や汚染された空気が逆流するのを防ぐことです。トラップの役割の多くの部分を占めています。トラップ部分に水を張ることで空気を遮断し、臭気が室内に戻ることを防ぐのです。シンプルな原理ですが、大きな効果があります。臭気防止には多くの方法がありますが、現在でもトラップが多用されているのは部材も安く、ランニングコストもかからないからです。
トラップのメリットの二つ目は害虫やネズミもシャットアウトできることです。どこからか虫やネズミなどが排水管に侵入することがあります。トラップがあれば、それ以上害虫たちは進むことができません。室内への侵入を防ぐこともトラップのメリットです。
2-2.デメリット
トラップのデメリットはつまりの原因になることです。排水管を湾曲させるため、ごみがたまりやすい構造になっています。水の勢いで大部分は流れますが、長い間にごみがたまってしまいます。ごみは排水管のつまりの原因です。定期的な点検と洗浄が必要になります。
3.大規模修繕工事におけるトラップのまとめ
居室には洗面所やバスルームなどにトラップが設定されています。ただしこれらの多くは専有部分なので基本的な入居者の管理すべき部分です。共用部分でトラップのある排水設備がある場合は定期的な点検と洗浄が必要になります。トラップ単体で破損することは多くありませんので排水管の交換と同時に更新すべきです。