大規模修繕工事のPC造とは
大規模修繕工事のPC造(プレキャストコンクリートぞう)とは、工場でコンクリートの部材を造り、現場で組み立てる方式の、鉄筋コンクリート造の建物のことです。
まず、工場で鉄筋を組み立て、設計図通りかチェックします。
次に、工場の屋内で、鉄の型枠をセットします。従来の工法ですと、現場で木製の型枠を造っていましたが、PC造では金属製の型枠なので、繰り返し利用できます。
型枠の中に、鉄筋を配置します。
そして、コンクリートを型枠に流し込みます。流し込み終わったら、コンクリートを平たくならします。
コンクリートが乾いたら、型から外し、設計図通りか最終チェックをしてから現場に運び、組み立てます。
このページの目次
1.PC造のメリット・デメリット
PC造にはたくさんのメリットがあります。見ていきましょう。
1-1.PC造のメリット
現場でコンクリートを打設する場合、品質が職人の腕や天候に左右されます。しかし、PC造なら、工場の屋内加工ですので、高い品質のコンクリートを作ることができ、メリットとなるのです。
また、現場での工期を短縮できるのも良いところです。天候に左右されないのが一つの要因です。
さらに、現場での作業が少ない分、人件費も削減できます。
そして、現場でその都度新しい木の型枠を作るのではなく、金属製の型枠を使うので、資源を有効活用できます。
これら全てに加え、防音性、耐震性、耐火性といった鉄筋コンクリート造の長所を併せ持っているのも、メリットといえるでしょう。
1-2.PC造のデメリット
PC造のデメリットとしましては、柔軟な設計がしづらい、という点が挙げられます。工場で規格通りにコンクリートを打ちますので、複雑な形状の建物には向いていません。
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2.大規模修繕工事におけるPC造のまとめ
以上のように、PC造には、たくさんのメリットがあります。普通の鉄筋コンクリート造のマンションに比べて、建てるときのコストが削減されますから、その分、大規模修繕工事の費用をためておくことができるでしょう。
大規模修繕工事において、耐震性は気になるところです。PC造は、工場で高品質のコンクリートを造っていますから、強度も信頼できるものです。
これからマンションを建てる場合、またはこれから物件を手に入れる場合、PC造のメリットを考え、PC造のマンションを選ぶのも、選択肢のひとつとなるでしょう。