大規模修繕工事のアクリルエマルションとは
大規模修繕工事のアクリルエマルション(あくりるえまるしょん)とは、外壁などの塗装工事で使う塗料の一種です。合成樹脂のひとつであるアクリル樹脂を水で薄めたもので「アクリル系の水性塗料」と呼ばれることもあります。
アクリルエマルションは耐アルカリ性の特徴があるため、おもに外壁などのコンクリート面で使われることが多い塗料です。
このページの目次
1.アクリルエマルションのメリット・デメリット
大規模修繕工事で使う塗料にはさまざまなグレードがあり、予算や建物の状況に応じて適切な塗料を選ぶことが重要です。
ここではアクリルエマルションのメリット・デメリットについて説明します。
1-1.アクリルエマルションのメリット
アクリルエマルションの最大のメリットは、価格の安さと臭いや人体への影響が少ないことです。
塗料にはアクリル・ウレタン・シリコン・フッ素といったグレードがあり、アクリルエマルションはその中でも価格が安い塗料です。
また、塗料にはアクリルエマルションのようにアクリル樹脂を水で薄めた「水性塗料」と、シンナーなどで薄めた「溶剤塗料」があります。
溶剤塗料は臭いや人体への影響があるため、「居ながら工事」が前提となるような大規模修繕工事では、水性塗料の使用が望ましいです。
そのほかにも、発色がよく鮮やかな色合いにできるというメリットもあり、色合いをはっきりと強調したい方にはおすすめの塗料です。
1-2.アクリルエマルションのデメリット
アクリルエマルションは、価格が安い分その耐用年数は5〜7年程度といわれており、塗料の中でも耐用年数が短いものになっています。
また、浸透性が良すぎるという特性から、外部の湿気を室内に通してしまうというデメリットもあり、湿気が多い立地の建物には不向きな塗料といえます。
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2.大規模修繕工事におけるアクリルエマルションのまとめ
アクリルエマルションは、価格が安く臭いや人体への影響も少ないというメリットがある一方で、耐用年数が短く浸透性が良すぎるというデメリットもあります。 そのため、大規模修繕工事でアクリルエマルションを使う際には、目先の安さだけでなく、長期修繕計画にもとづき、劣化の状況を見極めながら適正な時期に塗替えを行うことが重要です。また、アクリルエマルションの耐久性は、外壁塗装業者の技術力に左右される部分もあるため、信頼できる優良な施工業者を選ぶ必要があります。