大規模修繕工事の上裏(あげうら)とは
大規模修繕工事の上裏(あげうら)とは、「建物の中で、見上げて目に入る裏側部分」のことです。木造建築でしたら庇(ひさし)の裏側を指すことが多いでしょう。マンションなどでは、上の階のベランダの裏側、下の階からすればベランダに立ったときに見える天井のことです。また、マンションでは、共有スペースの廊下の天井や、階段の裏側のことも指します。
目立たない部分ではあるものの、上裏のメンテナンスを怠ると建物は劣化していきますし、共有部分のすさんだ様子は見栄えが悪く、入居者が減ってしまう結果にもなりかねませんので、侮ってはいけないところと言えるのです。
このページの目次
1.上裏の修繕箇所の種類
マンションの場合、上裏には、廊下・ベランダの天井と、共有部分の階段裏とがあります。それぞれの修繕について見ていきましょう。
1-1.上裏の修繕箇所の種類1:廊下・ベランダの上裏の修繕
廊下・ベランダの上裏は、風雨や紫外線による劣化が起きやすく、排ガスなどで汚れも付きやすいところです。また、経年劣化で塗装が剥がれることもあります。大規模修繕工事の際は、廊下・ベランダの上裏もしっかり塗装してもらうようにしましょう。
そして、ベランダの上裏には、エアコンの室外機を留めるボルトが付いていて、塗装の際に緩めたり抜いたりすることがありますから、大規模修繕工事が終わったら、それらがきちんと元通りになっているかのチェックも必要です。
1-2.上裏の修繕箇所の種類2:階段の上裏の修繕
共有部分の階段の上裏は、とくに北側に面しているときには湿気がたまりやすく、サビや腐食が起きやすいところです。鉄骨の階段でもモルタルの階段でも、上裏は鉄製ですので、まずケレンといってサビ取りの作業をします。
その後サビ止めの下塗りをします。防錆性(ぼうせいせい)に優れた変形エポキシ系サビ止め剤が一般的ですが、浸透性サビ止め剤の導入も有効です。階段の腐食具合によっては4回下塗りをすることもあります。
次に、ウレタン性樹脂で中塗りをします。
そして、ウレタン性樹脂の上塗りをして、階段の上裏の修繕は終了です。
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2.大規模修繕工事における上裏のまとめ
大規模修繕工事では塗装が大きな役割を占めるため、ベランダの天井の剥がれや階段部分の腐食など、上裏のメンテナンスは欠かすことができません。
とくに階段の上裏の劣化している様子は、見栄えが悪いというマイナスのイメージだけでなく、安全面でも問題がありますから、修繕は必須です。大規模修繕工事で、しっかりと修繕しておきましょう。